不動産売買仲介の売渡承諾書テンプレート 買付証明書から売渡承諾書へ 記載9項目・有効期限・拘束力・Excel無料DL アイキャッチ
物件情報処理

売渡承諾書テンプレート無料DL【Excel雛形・記入例つき】|買付証明書への正しい返し方と条件付き承諾の書き方【2026年版】

売渡承諾書(売渡承諾証)の無料Excelテンプレートを記入例つきでダウンロードできます。買付証明書を受けた売主・元付仲介が、どのタイミングで、どこまでの条件を書いて返すべきか。法的拘束力の有無、有効期限の設定、条件付き承諾の書き方、複数の買付が入ったときの二番手の扱い、撤回したときの損害賠償リスクまで、事業用・収益不動産の売買仲介の実務に即して解説します。登録不要でダウンロードできます。

売渡承諾書買付証明書テンプレート売買仲介契約実務

買付証明書が届いた。売主にも異存はない。ここで元付仲介が返すのが売渡承諾書です。

ところが実務では、この1枚の扱いが会社によってばらばらです。価格だけ書いて返す会社、有効期限を切らない会社、そもそも口頭で「大丈夫です」と伝えて書面を出さない会社。どれも一応は前に進みますが、後で条件が食い違ったとき、二番手の買主が現れたとき、売主が気を変えたときに、その差が一気に出ます。

第157回で買付証明書の書き方を扱いましたが、今回はその対になる書面です。買主が出す買付証明書に対して、売主側がどう返すか。この記事では、売渡承諾書に何を書き、何を書かないか、有効期限をどう決めるか、複数の買付が入ったときにどう扱うかを、事業用・収益不動産の売買仲介の実務に即して整理します。

記事の最後まで読まなくても使えるよう、記入用のExcelテンプレートと記入例2種、複数の買付を管理する進行管理表を無料で配布しています。

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売渡承諾書テンプレート(Excel・記入例2種+買付管理表つき)

買付証明書を受けた売主・元付仲介が返す売渡承諾書の記入用テンプレート。宛名・物件表示・売買条件・付帯条件(融資特約/賃借人と敷金の承継/境界/残置物/公租公課の起算日)・有効期限・免責文言・署名欄までを配置し、A4縦1枚で印刷できます。記入例は無条件承諾と、条件付き承諾かつ二番手向けの2種。複数の買付の優先順位と有効期限を管理する買付管理表、出典つきの注意点シートも収録しています。

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売渡承諾書は「出すかどうか」より「どう返すか」で差がつく

売渡承諾書は、法律で作成が義務づけられた書面ではありません。出さなくても取引は進みます。実際、価格も条件も合意済みで、そのまま契約書の作成に入る取引では、承諾書を省略することもあります。

それでもこの書面が実務で使われ続けているのは、次の3つを同時に果たせるからです。

役割具体的に何が起きるか
意思の確認売主が「その条件なら売る」と考えていることを、買主と客付業者に明示できる
条件の固定価格・引渡時期・付帯条件を書面に落とすことで、後の「言った言わない」を防げる
期限の設定有効期限を切ることで、買主側の意思決定を促し、他の買付を検討する余地を残せる

逆に言えば、この3つのうちどれかが抜けた売渡承諾書は、出しても効果が薄いということです。よくあるのは、意思の確認だけを果たして条件の固定と期限の設定を落とすパターン。「売渡承諾書を出したのに、後から融資特約の期間で揉めた」「一番手を待っている間に二番手が離れた」という相談は、たいていここに原因があります。

この記事では、その3つを1枚で満たす書き方を扱います。

売渡承諾書とは何か──買付証明書との対応関係

売渡承諾書は、買主から出された買付証明書(購入申込書)に対して、売主が「その条件で売る意思がある」ことを示す書面です。売渡承諾証、売渡承諾証明書と呼ばれることもありますが、内容は同じです。

買付証明書との対応関係を整理すると、次のようになります。

買付証明書売渡承諾書
作成する人買主(購入希望者)売主
実務で用意する人客付仲介元付仲介
示す意思「この条件で買いたい」「その条件で売る意思がある」
主な記載購入価格・手付金・引渡希望時期・融資利用の有無売却価格・手付金・引渡時期・付帯条件・有効期限
法的拘束力原則としてない原則としてない
交付の義務なし(任意の書面)なし(任意の書面)

事業用・収益不動産の売買では、この2通が売買の初期段階における事実上の合意メモとして機能します。物件情報の開示から決済までの流れの中では、次の位置に立ちます。

段階主に使う書面
1. 情報開示秘密保持契約書(CA)・物件概要書
2. 意思の表明買付証明書・売渡承諾書
3. 調査物件調査チェックリスト・登記簿・役所調査
4. 説明重要事項説明書
5. 契約・決済売買契約書・決済引渡しの進行表
6. 記録取引台帳

つまり売渡承諾書は、調査と重要事項説明よりも前の段階で出す書面です。この順序が、後で説明する「書いてよい条件」と「まだ書けない条件」の線引きにそのまま効いてきます。

買主側が出す買付証明書の書き方は、こちらで詳しく扱っています。

物件情報を開示する前段階のCA(秘密保持契約書)については、こちらを参照してください。

法的拘束力はあるのか──契約はいつ成立するか

ここが売渡承諾書でいちばん誤解されている点です。結論から書くと、売渡承諾書を返しただけでは売買契約は成立しません。

全日本不動産協会の法律相談では、買付証明書について「将来買い受ける希望がある旨を表示するものにすぎない」とされ、買付証明書と売渡承諾書の交換だけでは売買契約の確定的な意思表示があったとはいえないと判断した裁判例が紹介されています(買付証明書の法的性格・全日本不動産協会)。実務上、売買契約が成立したといえるのは、売買契約書の作成と手付金の授受がなされた段階、というのが一般的な目安です。

公益財団法人不動産流通推進センターも、売渡承諾書と買付証明書を交換した場合について「(一般的には)売買契約が成立したとはいえないと解するのが判例である」としています。ただし同時に、記載されている内容や交換の経緯等を総合的に判断することで、売買契約の予約が成立したと認められる可能性もある、とも述べています(売渡承諾書と買付証明書の効力・不動産流通推進センター)。

つまり「承諾書だから絶対に安全」ではありません。条件をどこまで書き込むか、どういう経緯で交換したかによって、書面の重みは変わります。

段階ごとに整理すると次のとおりです。

段階状態撤回できるか
買付証明書の提出買主が購入の希望を表明した原則としてできる
売渡承諾書の交付売主が売却の意思を表明した原則としてできる
売買契約書の締結・手付授受契約が成立したできない(手付解除・違約解除の要件に従う)

ただし、「原則としてできる」は「何をしても自由」という意味ではありません。契約の準備段階であっても、交渉が相当程度まで進み、相手方が契約の成立を強く期待して費用を支出しているような場合に、正当な理由なく一方的に交渉を打ち切ると、信義則上の責任として損害賠償が認められることがあります。契約締結上の過失と呼ばれる考え方です。

なお、仮に責任が認められる場合でも、賠償の対象となるのは一般に信頼利益、すなわち契約が有効に成立すると信じたことによって無駄になった支出(調査費用、測量費用など)にとどまるとされています。転売で得られたはずの利益まで当然に請求できるわけではありません。とはいえ、業者間の取引では調査費用だけでも小さくない金額になります。

そのため実務では、次の2点を意識します。

  • 撤回する可能性がある事情(他の買付の存在、社内決裁や共有者の同意がまだ取れていないこと)は、承諾の時点で書面か記録の残る形で伝えておく
  • 承諾の範囲を書面上で限定する(有効期限を切る、まだ確定していない条件は「別途協議」と明記する)

この2つを最初にやっておけば、後で撤回が必要になったときの説明が成り立ちます。逆に、無条件・無期限の承諾書を出しておいて後から翻すのが、いちばん危ない進め方です。

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記載する9項目と、その書き方

売渡承諾書に決まった様式はありません。ただし実務で機能する書面には、共通して次の9項目が入っています。

#項目どう書くか曖昧に書くと何が起きるか
1宛名買主の氏名・法人名を正式名称で。買付証明書の記載と一致させる法人格(株式会社の前後)が違うと、別法人への承諾と読まれる。宛名を媒介業者名にすると、誰に対する承諾かが不明確になる
2物件の表示登記簿上の所在・地番・家屋番号・地目・地積・床面積。住居表示だけで済ませない一棟のうち一部だけ、隣接地を含む含まないの争いになる
3売買価格数字と漢数字を併記。消費税の扱い(建物分の消費税を含む・別途)を明記税込税別の解釈違いで、数百万円単位の食い違いが出る
4手付金の額金額と、契約締結時に支払う旨を明記手付解除の可否と金額感が定まらない
5契約締結の予定日「令和8年◯月◯日まで」と期限で書くいつまでも契約に進まず、物件が塩漬けになる
6引渡しの時期決済引渡しの予定日、または「契約締結後◯日以内」賃料や公租公課の精算基準日が決まらない
7付帯条件融資特約・賃借人の承継・境界明示・残置物の扱いなど、後述の5条件承諾後に条件を足すことになり、信用を失う
8有効期限「本書の有効期限は令和8年◯月◯日まで」と日付で切る一番手を待ち続けて二番手を逃す
9免責の文言本書は売買契約の成立を意味するものではない旨、条件は別途協議のうえ売買契約書に定める旨承諾書だけで契約が成立したと主張される余地を残す

このうち、実務で特に落とされやすいのが5・8・9です。価格と引渡時期だけを書いた売渡承諾書は珍しくありませんが、それでは前述の「条件の固定」と「期限の設定」を果たせません。

もう一点、書き方の技術として押さえておきたいのが免責の文言です。9番の文言を入れておくことで、承諾書の性格が書面上で明確になり、後の解釈争いを減らせます。文例としては次のようになります。

本書は、貴殿より提出された買付証明書の条件について、売主が売却の意思を有することを表明するものであり、売買契約の成立を意味するものではありません。売買の条件は、別途協議のうえ売買契約書に定めるものとします。

なお、この免責文言と関連して、印紙税の扱いにも触れておきます。印紙税は文書の名称ではなく記載内容で判断されます。国税庁は、申込書や注文書と表示された文書であっても、実質的にみて契約の成立等が証明されるものは契約書に該当するとしています(No.7117 契約書の意義・国税庁)。さらに印紙税法基本通達第21条第2項は、契約書に該当するものとして「契約当事者双方の署名又は押印があるもの」を例示しています(申込書、注文書、依頼書等と表示された文書の取扱い・国税庁)。

ここで押さえておきたいのは、国税庁が「売渡承諾書には印紙が不要」と明示した資料は見当たらない、という点です。印紙が必要かどうかは書面の名称ではなく、その1枚が売買契約の成立を証明する内容になっているかで判断されます。自社の書式を確認するときは、次の3点を見てください。

確認する点望ましい状態
署名押印の主体売主のみ。双方の署名押印があるものは、通達第21条第2項の(3)により原則として契約書に該当する
契約成立を示す文言「本書をもって売買契約が成立する」等の文言を入れない
別途契約書を作る旨条件は別途協議のうえ売買契約書に定める、と明記しておく

なお、名称のよく似た書面に「売渡証書」があります。これは登記の際に、売主が改めて売渡物件を表示して売渡しの事実を証明し、あわせて代金の受領事実を記載して買主に交付する書面です。国税庁は、これを不動産の譲渡に関する契約書(第1号の1文書)として課税されるものとしており、別に売買契約書を作成している場合でも同じだとしています(不動産の売渡証書・国税庁)。売渡承諾書とはまったく別の書面ですが、名前が似ているため混同されやすいところです。判断に迷う書式は、所轄の税務署に確認してください。

条件付き承諾の書き方──事業用・収益物件で必ず要る5条件

住宅の売買と違い、事業用・収益不動産では、承諾の段階で条件を書き切れないことがほとんどです。テナントの状況、境界の確定、残置物、融資の見込み。これらは調査が終わるまで確定しません。

ここで実務が2つに分かれます。条件が固まっていないから承諾書を出さない、という会社と、確定していない部分を「別途協議」と書いたうえで出す、という会社です。おすすめは後者です。前に進む意思は早く示したほうが買主を引き留められますし、確定していない箇所を書面上で明示しておけば、後から条件を足しても不誠実にはなりません。

事業用・収益物件で、承諾の段階で必ず触れておきたい条件は次の5つです。

1. 融資特約(ローン特約)

買付証明書に融資利用の記載があれば、承諾書でも触れます。ポイントは、期限と金額を書くことです。

書き方評価
融資特約あり期限も金額も定まらず、いつまでも解除権が残る
融資特約あり(融資利用額◯円、承認取得期限は契約締結後◯日)売主が待つ期間の上限を確定できる
融資特約なし(自己資金)買主にとって不利。買付にその記載がある場合のみ

2. 賃借人・敷金の承継

収益物件では、賃貸借契約と敷金をどう引き継ぐかが価格に直結します。承諾の段階では、レントロールの内容を前提とすることを明示しておきます。

賃貸借契約は現況有姿にて承継するものとし、敷金は決済時に売主から買主へ承継する。賃借人の現況は、別途交付するレントロール(令和8年◯月◯日現在)のとおりとする。

日付入りでレントロールを特定しておくと、後で入退去があったときに、どの時点との差なのかを説明できます。

3. 境界の明示・実測

境界標が現地にない、隣地と越境がある、といった状況は事業用地では珍しくありません。承諾の段階で「売主が確定測量を行う」と書いてしまうと、数十万円の負担を約束したことになります。確定していないなら、そう書きます。

状況承諾書での書き方
境界標がすべて現存現況の境界標をもって明示する
一部不明・越境あり境界の明示および越境の処理については別途協議のうえ売買契約書に定める
実測売買を前提引渡しまでに売主の負担で確定測量を行い、実測面積により精算する

4. 残置物・現況有姿

前テナントの造作、看板、屋外の設備。誰が撤去するかを決めていないと、決済直前に揉めます。

物件は現況有姿にて引き渡すものとし、残置物の撤去範囲については別途協議のうえ売買契約書に定める。

5. 公租公課・賃料等の起算日

固定資産税・都市計画税および賃料の日割り精算をどの日から数えるかは、地域慣習で分かれます。承諾の段階で起算日を書いておくと、精算書を作る段階で戻る必要がなくなります。

この5つを承諾書に落としておくと、その後の重要事項説明と売買契約書の作成が一直線に進みます。逆に、承諾の段階で触れずに進めると、調査が終わってから条件交渉をやり直すことになり、買主の熱が冷めます。

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出すタイミングと有効期限の決め方/複数の買付が入ったとき

いつ出すか

売渡承諾書を出す前に、必ず売主本人の意思を確認します。当たり前のようですが、元付仲介が「売主は問題ないだろう」と判断して先に承諾書を出し、後から売主が難色を示す、という事故が実際に起きます。特に共有名義、法人の決裁、相続が絡む案件では、意思決定の主体が1人ではありません。

確認すべきは次の3点です。

  • 価格と引渡時期について、売主本人(法人の場合は決裁権者)が承諾しているか
  • 共有者・相続人など、同意が必要な人が他にいないか
  • 社内決裁や取締役会決議など、まだ済んでいない手続がないか

3番目が未了の場合は、承諾書にその旨を書きます。「本承諾は、売主の取締役会決議を条件とする」と1行入れておくだけで、後の撤回が説明可能になります。

有効期限をどう決めるか

有効期限は、買主が次のアクションを取るのに必要な期間から逆算します。

買主の状況目安
自己資金・意思決定済み1週間程度
金融機関へ持ち込み済み・内諾待ち2週間程度
これから融資打診3〜4週間。ただし期限を切らないのは避ける

期限を切ることに遠慮は要りません。買主にとっても、いつまでに動けばよいかが分かるほうが進めやすく、期限があること自体が交渉を前に進めます。

複数の買付が入ったとき

事業用・収益物件では、条件のよい物件に複数の買付が同時に入ることがあります。ここでの扱いを誤ると、二番手を失い、一番手にも逃げられます。

方針内容注意点
一番手のみに承諾書を出す最も一般的。有効期限を短めに切る二番手には「先行する検討がある」旨を伝え、繋いでおく
二番手にも条件付きで出す「先行する購入希望者との交渉が不成立となった場合に限り」と明記明記を落とすと、二重に承諾したと受け取られる
どちらにも出さず条件を再提示価格・条件の見直しを両者に打診する売主の意向確認が前提。買主の心証を損なうことがある

二番手に出す場合の文例は次のとおりです。

本承諾書は、先行する購入希望者との交渉が不成立となった場合に限り効力を生ずるものとします。

この1行があるかどうかで、書面の意味がまったく変わります。テンプレートの記入例Bは、この二番手のケースをそのまま使える形で収録しています。

よくある失敗7パターン

元付仲介が踏みやすい順に並べました。

#失敗何が起きるか対策
1有効期限を書かない一番手を待ち続け、二番手が離れる。断るタイミングを失う日付で切る。期限の設定は交渉の武器になる
2承諾後に条件を追加する「後出し」と受け取られ、信用を失う確定していない条件は最初から「別途協議」と書く
3売主の意思確認前に出す撤回が必要になり、買主・客付業者との関係が壊れる決裁権者への確認を書面か記録の残る形で行う
4価格だけ書いて条件を落とす融資特約・賃借人承継・境界で必ず揉める前述の9項目と5条件を書式に組み込む
5複数の買主に無条件の承諾書を出す二重に承諾したと主張され、紛争に発展する二番手には条件付きの文言を必ず入れる
6撤回の連絡を口頭で済ませる撤回した事実と時期を証明できない書面またはメールで、理由と日付を残す
7署名押印の主体を誤る法人所有物件で担当者名のみ、共有物件で1名のみ登記名義人と一致させる。共有は全員分

7番は見落とされがちです。法人所有の物件で、担当者の名前だけで承諾書を出しても、会社の意思表示としては弱い。登記簿の名義と一致する主体で出すのが原則です。

テンプレートの使い方と、承諾までの前工程を短くする話

配布しているExcelは5シート構成です。

シート内容
使い方ガイド書面の位置づけ、記入の順序、スマッチュの紹介と始め方
売渡承諾書(記入用)9項目を配置した記入欄。色付きセルに入力してA4縦1枚で印刷できる
記入例A一棟収益ビル・1億2,000万円の無条件承諾のケース
記入例B融資特約・賃借人承継つきの条件付き承諾、かつ二番手向けのケース
買付管理表・根拠と注意複数の買付の優先順位と有効期限を管理する表、出典と注意点

使い方は単純です。記入用シートの色付きセルを埋めて印刷する。条件が固まっていない項目は空欄にせず、「別途協議」と書く。これだけです。

ここで一つ、承諾書そのものより手前の話をします。

スマッチュの運営観測では、業者ネットワークが育った営業担当者の場合、月に300件を超える物件情報が流入してきます。一方で、実際に概要書を作り、顧客に当てられているのは月30〜50件ほど。残りは「見るだけ」で流れていきます。

売渡承諾書を丁寧に書けるのは、そこまで話が進んだ案件だけです。つまりこの書面の巧拙は、月に数件の案件の質を左右します。一方で、その手前にある「届いた物件を概要書にして、条件の合う顧客へ当てる」工程は、月に数百件の量の問題です。

スマッチュは、物件資料をアップロードするとAIが物件概要書を作成し、登録済みの顧客条件と全件マッチングして、提案メールの下書きまで自動で用意します。概要書の作成に30〜60分かけていた工程が数分で終わるため、空いた時間を承諾書や契約条件の詰めに回せます。

承諾の後、決済・引渡しまでの進行はこちらで整理しています。

取引が完了したら、宅建業法上の取引台帳への記載が必要です。

無料テンプレート

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まとめ

売渡承諾書は法定の書面ではありません。だからこそ、書き方に各社の実力が出ます。

押さえるべきことは3つです。第一に、この書面だけでは売買契約は成立しないこと。免責の文言を入れて、その性格を書面上で明確にしておく。第二に、確定していない条件は「別途協議」と明記したうえで、確定している条件は具体的に書き切ること。事業用・収益物件では、融資特約・賃借人と敷金の承継・境界の明示・残置物・公租公課の起算日の5つが要になります。第三に、有効期限を日付で切ること。期限は買主を追い立てるためではなく、売主が次の判断に移るための仕組みです。

この3つを1枚に収めた記入用のExcelと、無条件承諾・条件付き承諾の記入例2種、複数の買付を管理する進行管理表を無料で配布しています。自社の書式を見直す際の下敷きとして使ってください。

著者:中西 潤平(Spira Solutions 代表)

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